平成30年(2018年)から、配偶者控除、配偶者特別控除の改正が行われたので
今年は控除が受けられそうだという人も多いのではないでしょうか。
そういう私も、昨年は駄目でしたが
今年は配偶者特別控除が受けられるかも?
な微妙なラインの所です。
今回は、配偶者控除や配偶者特別控除を受けることができる収入のラインや
夫の年末調整で必要なこと
などをまとめました。
同じ様に、夫の会社から年末調整の記入を求められて
妻の配偶者控除はどうなんだろう?どうすればいいんだろう?
と、お悩みの方の参考になりましたら嬉しいです!
生命保険料の控除も忘れずに↓
【関連記事】生命保険料控除は夫婦どちらで申告するのが得か計算する方法!年末調整での申請
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妻が青色申告なら配偶者控除はどうなる?
個人事業主の届け出を出して、青色申告をしている私。
収入は月で多かったり少なかったりと変動があるので、お給料のようにハッキリとした予想がなかなかつきにくい状態です。
さて、10月も終わり頃になり、夫の会社から年末調整の書類などを提出するように連絡がきました。
昨年は白色申告でしたので、配偶者控除は受けられませんでしたが
今年は青色申告にして、65万円の控除が受けられるため
もしかしたら配偶者控除に該当するかもしれないと思いました。
おまけに2018年から、配偶者控除と配偶者特別控除の適用範囲が広がって
所得が123万円までになりました。
昨年までは、76万円まででしたので、大幅アップです。
これなら該当する方も多いかもしれませんね。
ただし、配偶者特別控除の適用が受けられるのは、夫の収入が1,000万円を超えない場合に限られます。
所得が1,000万円、収入ベースだと1,220万円を超えている人は、
妻の収入に関係なく、控除は受けられません。
ですのでまずは、夫のその年の収入がいくらになるか、計算してみてください。
(その年の12月までの合計ですので、あくまでも予想ですが)
配偶者控除、および配偶者特別控除を受けるためには、先ほどの夫の収入のように
いくつか条件がありますから、まずはそちらを確認しておきましょう。
以下は、控除対象配偶者となる人の条件です。(つまり妻側の)
・民法の規定による配偶者であること(内縁関係の人は該当しません。)
・納税者と生計を一にしていること。
・青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払を受けていないこと又は白色申告者の事業専従者でないこと。
3番目の、青色申告者の事業専従者として~
は、わかりにくいかもしれませんが、この場合、妻は青色申告者の専従者ではないので大丈夫です。
妻は、青色申告する事業主。
事業専従者とは、青色申告をしている自営業者の家族で、自営業の仕事を手伝い
事業主からお給料をもらっている人のことです。
青色申告をする事業主は、支払ったお給料を経費として引くので、配偶者控除を受けると
二重で受けることになるからNGだよってことです。
夫が会社員で、妻が個人事業主の場合は該当しませんね。
さて、夫の年収が1,220万円を超えておらず、適用になりそうだという場合、
今度は妻の年収を計算してみます。
ここで重要になるのは、今年度の所得です。
つまり、収入から、経費と65万円の控除額を引いた金額ということになります。
配偶者控除に関係する所得
所得=収入ー経費ー65万円(青色申告特別控除)
(ここでは、青色申告特別控除として、複式簿記が必要な65万円で計算していますが
もしも簡易簿記の方は控除額は10万円になります。)
配偶者控除が適用になると、夫は38万円の控除が受けられます。
つまり、その分夫が支払う税金が減ります。
で、夫がこの配偶者控除の適用になるためには、妻の所得が38万円以下である必要があります。
(これが良く言う103万円の壁。38万に65万(給与所得控除)を足すと103万円)
なので例えば、収入が150万円で経費が100万円だと利益が50万円。
青色申告をすると、65万円の控除が受けられるので、所得は0円になります。
所得は0円。つまり配偶者控除適用です。
夫は、38万円の控除を受けることができます。
が、もしも夫の所得が900万円を超え、950万円以下の場合は26万円
夫の所得が950万円を超え1,000万円以下の場合は13万円
と、夫の収入によって配偶者特別控除の金額は異なってきますよ。
※所得(収入)
夫の年収 | 900万円(1,120万円)以下 | 900万超950万円(1,120万超1170万円)以下 | 950万超1,000万円(1,170万円超1,220万円)以下 | 1,000万円(1220万円)以上 |
配偶者控除 | 38万円 | 26万円 | 13万円 | 無し |
また
ここで計算した所得が、38万円を超えてしまった場合でもその上の配偶者特別控除を受けることができますので
まだまだ大丈夫ですよ!
配偶者特別控除について
38万円を超えてしまった場合、所得が123万円までは配偶者特別控除を受けることができます。
配偶者特別控除の場合は、妻の所得によって受けられる控除額が変わります。
妻の所得が多くなればなるほど、控除額が減っていく仕組みです。
そしてこちらも、夫の年収によって控除額が変わります。
900万円以下(1120万円以下) | 900万円超950万円以下(1120万円超1170万円以下) | 950万円超1000万円以下(1170万円超1220万円以下) | 1000万円超(1220万円超) | |
103万円超150万円以下 | 38万円 | 26万円 | 13万円 | 無し |
150万円超155万円以下 | 36万円 | 24万円 | 12万円 | 無し |
155万円超160万円以下 | 31万円 | 21万円 | 11万円 | 無し |
160万円超167万円以下 | 26万円 | 18万円 | 9万円 | 無し |
167万円超175万円以下 | 21万円 | 14万円 | 7万円 | 無し |
175万円超183万円以下 | 16万円 | 11万円 | 6万円 | 無し |
183万円超190万円以下 | 11万円 | 8万円 | 4万円 | 無し |
190万円超197万円以下 | 6万円 | 4万円 | 2万円 | 無し |
197万円超201万円以下 | 3万円 | 2万円 | 1万円 | 無し |
注目なのは、妻の年収が150万円以下であれば
配偶者控除と同じ金額の控除が受けられることです。
昨年までは、38万円の控除を受けるためには、103万円が上限でしたから
だいぶ適用が拡大されましたね。
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年末調整で妻の所得が微妙なラインの時はどう申告する?
年末調整で、配偶者控除を申告する場合は
あくまでも今年の収入の予想をして申告するわけですが
個人事業主だと、予測がなかなか難しいと思います。
お給料と同じで、毎月同じってわけにもいかないですし
特に経費などは、忙しくてまとめてない!って方も多いのでは
ないでしょうか。
私は、MFクラウドという会計ソフトを使って、毎月売上や経費を入力しているので
今年の売上と経費についてはボタン一つで見る事ができました。
(複式簿記についての知識は皆無ですが、MFクラウドは、入力の仕方がわかりやすく、弥生からこちらへ乗り換えました。)
ただ、それでも12月までのあと2ヶ月分を、正しく予想するのは無理です。
しかも、配偶者特別控除となると、5万円くらいの刻みで控除額が変わるので
ほぼ不可能ですよね。
そこで税務署に電話して聞いてみたところ、
年末調整では、控除なしで出しておいて、12月に確定してから改めて
確定申告で出す方が簡単だと教えてもらいました。
ちなみに、1月に入ってからでも、会社によっては年末調整の訂正ができるようです。
対応してくれる会社の場合は、1月に改めて年末調整を行っても良さそうですね。
もう年末調整はしてしまったので、自分で確定申告して下さい、って会社もあるようです。
それと、平成30年から、この配偶者控除(特別控除)を受けるためには、申告書の提出が必要になりました
との記載が、夫の年末調整の書類にあったのですが
税務署に聞いてみたところ、これは年末調整の時に必要な書類であって
後で確定申告で控除を申請する場合は、特に事前に会社に申請しておく必要などはないとのことでした。
妻が青色申告の場合の配偶者控除についてのまとめ
年末調整中なら、生命保険をどちらで申告した方がお得になるか
も合わせて考えてみてください!
今年から、適用範囲が広がったので、控除適用になる人も増えたでしょうね。
青色申告だから、と言って控除が受けられないということはなく、
夫の収入と、妻の収入によって決まります。
個人事業主で、控除がどこになるか微妙、控除を受けられるか微妙
という場合は、とりあえず控除なしで申告しておいて、
12月に確定した後に、改めて確定申告で、配偶者控除を申請する方が一度で手続きが済みます。
青色の方は、経費で12月に色々と調整して、なるべく税金が少なくて済むようにしたいですね^^
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